⑦しるしはあるか
①②は神から、③④は人から、⑤⑥は状態から聴くことでした。
そして最後に⑦で神から与えられるしるし(サイン)を見分け、確認します(マタイ16・3)。
ギデオンは主の使いが現れたとき、しるしを求めました(士師記6・17)。
ミデヤン人との戦いの前にも、これが主の御心であることを確かめるため、羊の毛の露によるしるしを2回も求めました(士師記6・36-40)。
パウロはマケドニヤ人の夢を見て、神が用意した宣教先だと確信しました(使徒16・9-10)。
神が与えるしるしは、超自然や奇跡、2~3人の証言の一致、預言、必要な人との出会い、夢、など様々なものがあります。
また、①~⑥までの項目で、まだ満たされていなかった条件が超自然的に満たされることも、ときにしるしとなります。
これがあなたへの主からのしるしです。主は約束されたこのことを成就します。(イザヤ38・7)
⑥準備はどうか
周囲の環境・条件が揃っていても、準備不足だと進めないときがあります。
パウロのために主はトロアスで扉を開きましたが、助け手であるテトスが不在だったのでパウロは無理に動きませんでした(Ⅱコリント2・12-13)。
主が開いた扉でさえ、準備が充分でなかったので通らなかったのです。
ダビデは準備を大事にする人でした。ゴリアテとの戦いを決意したのは、瞬発的な信仰だけでなく、羊飼いとして羊を守り獅子や熊を打ち倒す経験を積んでいたからです。
このしもべは、獅子でも、熊でも打ち殺しました。あの割礼を受けていないペリシテ人も、これらの獣の一匹のようになるでしょう。生ける神の陣をなぶったのですから。(Ⅰサムエル17・34-36)
ダビデは後に王になったとき、部下に横暴な無法者がいることを知りましたが、まだ自分には彼らを取り締まる力がないことを認め(Ⅱサムエル3・39)、その任は息子ソロモンに委ねました(Ⅰ列王記2・5-6)。自分の能力を客観的に見たのです。
⑤環境はどうか
神は、あなたが置かれている環境・状況を通した摂理的な導き方もします。
ユダヤ人だったエステルはペルシャで王妃でしたが、ユダヤ人壊滅計画が進むときに王にお願いして、この危機を回避させました。
伯父モルデカイはエステルに「あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、この時のためであるかもしれない」(エステル4・14)と告げています。
この「エステル記」は、聖書の中で唯一「主」や「神」という言葉が登場しない書です。一見すると、神がどのように導いているかわからない、けれどそんな環境でも、彼女は神の摂理にそった決断(活躍)をしました。
④霊的指導者の意見
正しい聖書信仰を持つ熟練したリーダー(牧師、長老、信仰の良き先輩、霊的な親など)からアドバイスを受けてください。
聖書で活躍するヒーローたちには、彼らを育てる良きリーダーたちがいました。
ヨシュアにはモーセ、ダビデにはサムエル、テモテにはパウロという指導者がいました。
その昔、レハブアムという王は、古参の長老たちの意見を軽視し、同世代の若者たちの意見だけを採用した結果、国の分裂を招きました(Ⅰ列王記12章)。
霊的リーダーの言葉に従う「謙遜さ」は、神からの恵みを受ける秘訣なのです。
同じように、若い人たちよ。長老たちに従いなさい。みな互いに謙遜を身に着けなさい。神は高ぶる者に敵対し、へりくだる者に恵みを与えるからです。(Ⅰペテロ5・5)。
③家族の一致
家族とは、聖書が語る共同体の最小単位で、神が大切にしている価値観です。
私たちは、「正しい決断」をしたいと願いますが、じつは、ときには、決断の内容や方向自体よりも、「そのプロセスに一致があるかどうか」によって神からの祝福が決まります(詩篇133)。
旧約聖書のヒーローの一人、ヨシュアは家族の一致を意識してイスラエルの民に宣言しました。
私と私の家とは、主に仕える。(ヨシュア24・15)
どの程度の一致が必要なのか、は決断内容によって様々です。しかし結婚している人は特に配偶者の同意が原則です。夫と妻は一つだからです(エペソ5・22-33)。
また、子どもへの配慮も必要です(エペソ6・4、コロサイ3・21)。
決断の内容によっては、家族を超えて、会社や教会など、広い意味でグループ全体の一致が必要なときもあります。
②聖霊の促し
ときどき、私たちは「これぞ主の御心だ!」と御言葉を自分に都合よく誤解しがちです。
また、サタンもときに聖書の御言葉を誤用させて、一見聖書的だが決して霊的とは言えない判断をさせようとします(マタイ4・6)。
これらを防ぐためには、聖霊の促しを感じ取ることです。聖霊があなたに、それをするようにと導いている感覚です。
ピリポは聖霊に促され、エチオピアの宦官に近づきました(使徒8・29)。
ペテロは聖霊によって、コルネリオの部下たちを受けいれました(使徒10・19)。
パウロは聖霊によって、宣教先を変更しました(使徒16・6)。
エルサレムで会議を開いた使徒・長老たちは、御言葉(使徒15・16-18)だけでなく、聖霊の導きを受けて決定を下しました。ですから彼らは次のように宣言しました。
聖霊と私たちは、次のぜひ必要な事のほかは、あなたがたにその上、どんな重荷も負わせないことに決めました。(使徒15・27)
決断の7つの要素 ~聖書が教える確かな選択方法~
聖書に登場するヒーローたちは、決断の達人でした。
彼らは神の御心を求め、ときに大胆にときに慎重に決断を下し、その時代に価値ある足跡を残しました。
彼らが決断の際に頼りとしたチェック項目は、現代の私たちにも通用する真理です。
就職、進学、引越、結婚、マイホーム購入など大切な選択をするとき、転職、昇進、教会開拓、海外移住など人生の新たな段階を迎えるとき、今から紹介する7つの要素を確認して下さい。
順番に吟味していくなら、神の御心にそった価値ある判断を下していくことができるでしょう。
①神の言葉を握る
決断とは、まだ見ぬ未来を選び取る信仰です。神への信仰に立って決断を下すなら、その土台は神の言葉でなければいけません(ルカ1・45、ローマ10・17)。